2020年2月1日(土)愛知県豊田市の豊田スタジアムにて、昨年開催されたラグビーワールドカップのボランティア活動について振り返り、今後開催されるスポーツイベントなどのボランティア運営に活かそうと、大会に参加したボランティアの竹澤正剛さん(横浜会場ワークフォースサポート)、山本紗彩子さん(静岡会場運営サポート)と組織委員会ボランティアマネージャーをされていた神野幹也さんをお招きし、事務局の但野秀信さんのファシリテートで公開講座「ラグビーワールドカップ2019のボランティアを語る」を開催しました。
最初に組織委員会として関わった神野さんから、開催概要の説明がありました。
・今回の観戦者総数は約170万人で、その内約50万人が海外からの観戦者だった。
・ボランティアは当初の1万人の募集に対して、3万8千人の応募者があったが、うち1万3千人(年齢層は18歳から89歳)の方々に活動していただいた。
・活動の柱の一つとして「若い人に楽しさを伝える」を掲げた。
・活動の始まりは常に「声をかける」を始めの一歩ととらえると共に、「アリガトウ」の言葉の大切さを伝えた。
・特に「2万人を超えるボランティア希望の方々の期待に沿えなかったことを大変残念に思います。」との言葉が、メジャーなイベントでのボランティア募集の難しさを感じさせました。
竹澤さんからは、台風の大雨の被害のあった10月20日の様子や、会期全体の活動内容について説明がありました。会場の横浜国際総合競技場は2002年のサッカーワールドカップの舞台でもあったので、そのボランティアがワールドカップ後も会場のボランティアとして活動を継続していて、その方たちの経験が今回の運営にも力となったとの見解でした。大規模な国際スポーツ大会の機会は貴重なため、今回の経験も今後に活かせる仕組みを作る必要性を強く感じました。
大学生の山本さんからは、「世代を超えたボランティアの交流があり、またアルバイトでは経験のできない様な重要なポストで活動し、大変貴重な体験となった。」「達成感や仲間とのつながりなどボランティアの楽しさを実感できた。」との感想がありました。「今後も機会があったらボランティアに参加したい。」との言葉が印象に残りました。
今回の公開講座の目的の一つに、今後の大規模スポーツイベントのうち、特に2026年に愛知県で開催されるアジア大会におけるボランティア活動へ、どう繋げるかを展望する、ということもあり、その関係者の参加も見られました。
【報告者:今尾忠之(愛・地球博ボランティアセンター/市民スポーツボランティア東海)】