2020年東京オリンピック・パラリンピックの大会ボランティアの募集が開始され、仙台でも多くの方がまさに今、応募を検討している中、公開講座を開催し、21名にご参加いただきました。
参加された仙台のスポーツボランティア経験者の方は、オリンピックの大会ボランティアへの参加を決め応募フォームの文章を何度も作り直している方や、スポーツボランティアの経験はないが、参加できるのだろうかという疑問を持って参加された方もいました。
講座が始まる前、会場の前には西川講師が過去の大会で実際に着用されたボランティアウエアや、イギリスの首相からのサンクスレターなどをずらりと並べてくださり、参加者の皆さんは興味津々でした。
西川講師はロンドンオリンピックのボランティアの話や、リオデジャネイロオリンピックのボランティアの話を中心に、参加した人にしかわからない細かいディティールも交えてお話してくださり、聞いている者がまるで自身で参加したかのようなエキサイティングな感覚に包まれました。
次に応募や選考にあたってのポイントをお話してくださり、特に英語に自信のない参加者からは、西川氏の「伝えたいという気持ちがあれば大丈夫!」という心強い言葉に安堵の表情を浮かべていました。過去の経験、自身の好きなことや特技を活かした活動ができるように、しっかり自己ピールすること、そして最後は「参加したい!」という熱い気持ちがあれば大丈夫という言葉が、参加者の背中を押してくれました。
澁谷氏は平昌オリンピックでの取材の様子を、写真を交えながらお話いただき、会場の様子がよくわかりました。また車椅子の方の目線での調査や、会場の交通案内の方法などをお話いただきました。ボランティアとして参加した場合に、こういった様々な状況を想定したうえで、世界中からいらっしゃる多様な方に東京オリンピック・パラリンピックを楽しんでいただくおもてなしをしないといけないのだなと実感しました。普段の生活の中では、なかなか障害者の目線で物事を見ることがないですが、東京オリンピック・パラリンピックをきっかけに、日本の色々な場所で、障害のある方も一緒に楽しめる空間づくりができれば、これこそが最高のレガシーになるのだと感じました。
まとめとして、宮城ではサッカーの試合が開催されることが決まっているので、大会ボランティアであれ、都市ボランティアであれ、オリンピックという場に一緒にボランティアとして参加し、大会を支え、盛り上げることができる素晴らしさをお二人のお話を通じて再発見することができました。仙台ではプロスポーツを中心としたボランティアの受け皿がたくさんあるので、オリンピックのボランティアを一過性のブームで終わらせるのではなく文化として定着させるように、引き続き仙台を中心としたスポーツボランティアシーンを盛り上げていければと思いました。
【報告者:北村孝之(仙台スポーツボランティアプロジェクト)】