2017年2月2日(木)「多様な文化・習慣を有する外国人への接し方を理解しよう~伝わるコミュニケーション方法を用いて~」と題した公開講座に45名の方に参加していただきました。講師にはグローバル人材の育成、異文化交流に関してのセミナー等を開催している福田聡子氏にお願いしました。主に以下のようなお話がありました。後半には、英会話の習得についてもレクチャーがありました。
異文化交流に関してはまず文化の違いに優劣を付けない、そして違うことを受け止めることを身に付けることです。例えば日本人とアメリカ人との違いを考えてみますと、日本人は間接的な表現、アメリカ人は直接的な表現が多いです。土曜日に急に出社を伝えられた場合、アメリカ人はすぐに「NO!」と直接的な回答で断りますが、日本人は「それはちょっと難しいですね」などと間接的な言い方をします。皆さんにお薦めするのは“スタイルシフト”といった概念で、自分の価値観や大事にしているものは変えずに行動だけを変えてみる方法です。先ほどの例でみると、アメリカ人とのやり取りでは、間接的ではなく直接的な言い方も必要だという考え方になります。
その他、様々な外国人とコミュニケーションを取るために、理解していると良い考え方として“コンテクスト”というのがあります。これは「共有するもの」と言う意味で 価値観、共通の知識 体験、ロジック(考える順番)などを共有するということです。ただ、共有するものが多い文化と少ない文化があります。共有するものが少ない文化は“ローコンテクスト”といい、1から10まで言葉で説明する必要があります。共有するものが多い文化を“ハイコンテクスト”といい、伝える努力やスキルがなくても、お互いに相手の意図を察しあうことで、なんとなく通じてしまう環境をいいます。
例えば、ローコンテクストの国には「スイス」があげられます。多民族国家なので言葉で確認していかないと同じ価値観、ロジックなどを共有することができないのです。「ドイツ」「アメリカ」「イギリス」なども言語表現でしっかり意志の疎通を図る必要がある国です。一方、「日本」はハイコンテクストで共通認識が多いため、言語表現が少なくても意志の疎通が可能な文化になります。「中国」「サウジアラビア」なども比較的ハイコンテクストといわれています。
このような概念を忘れず、外国人に限らず年齢やジェンダーの違う相手とコミュニケーションを取る時には、言葉を尽くすなどいつものやり方を少し変えてみてください。
英語を勉強するには、「Enjoy(楽しむ)Costless(費用がかからない)」な方法が沢山あります。いつか自分が会話を楽しめていることをモチベーションにして、やってみることをお勧めします。
英会話に大事なのは“3R”です。
“Read 多読×音読”
聞いただけで覚えられることはありません。覚えたと思っても口からださなければ身につきませんし、英語を話すための口の周りの筋肉も作れません。
“Repeat 繰り返し発声(×7回)”
同じフレーズを繰り返し読むことでより身についてきます。7回というのは学説的にも証明されており、3回ぐらいでめげずに繰り返しましょう。
“Reuse 何度も×様々な場面で使う!”
自分の得意な言葉を準備してそのフレーズを極力使ってみることです。今、自己紹介に役に立つマイ・ストーリーを簡単に作れる無料のHPなどが沢山ありますので気軽に利用してください。
以上、今回は話しを伺うだけでなくグールプでの実践トレーニンや福田氏との質疑応答などがあり、実に有意義で楽しい学習ができました。
【報告者:及川 登代子】
タイトル |
多様な文化・習慣を有する外国人への接し方を理解しよう ~伝わるコミュニケーション方法を用いて~
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登壇者 |
福田聡子(グローバル・エデュケーションアンドトレーニング・コンサルタンツ(株) ディレクター)
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日時 |
2017年2月2日(木)18:30~20:30
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会場 |
東京都港区赤坂1-2-2 日本財団ビル
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講座内容 |
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