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スポーツボランティア公開講座

開催報告 2016年度 第1回公開講座

タイトル
『Rio2016にボランティア参加する想い』
~申込から活動決定までを他大会と比較して~
登壇者
竹澤正剛氏、島村直子氏、西川千春氏、星野恭子氏
日時
2016年5月18日(水)18:45~20:30
会場
東京都港区新橋3-16-3 港区生涯学習センター

日本レジャーチャンネル JLCニュースプラス

1.2016年リオデジャネイロ・オリンピック・パラリンピックの概要説明

2016年度 第1回公開講座

冒頭、司会者より、今夏のリオ・オリンピック・パラリンピックの各大会日程(前者が8月5~21日、後者が9月7~18日)と開催地(リオ市内の4地区およびサッカー競技はリオを含む6都市)、ボランティアの人数(当初の予定では、オリンピック45,000人、パラリンピック25,000人)、ボランティアの参加条件、登録情報、参加メリットについて、また、ボランティアの9つの活動領域および応募から大会本番までのおおまかなスケジュールについて説明があった。

2.登壇者紹介

次に、4名の登壇者の自己紹介が行われ、東京マラソンをはじめ様々なスポーツイベントのボランティアを経験している<竹澤正剛氏>、仁川アジア大会をきっかけにスポーツボランティアにかかわるようになった<島村直子氏>、ロンドン在住で2012年ロンドン夏季大会、2014年ソチ冬季大会に引き続き、リオ2016大会でも通訳ボランティアとして参加する<西川千春氏>、そしてフリージャーナリストとして2008年の北京パラリンピックから4大会連続で夏季・冬季のパラリンピックを取材している<星野恭子氏>が各々、リオ・オリンピック・パラリンピックにかかわることになった経緯について語った。

3.座談会

リオ2016大会のボランティア応募後のスケジュールや、オリンピック・パラリンピックに関する様々な情報について、司会者より登壇者に質問を投げかける形式で話が進められた。

ボランティアの申し込みから採用までどのような流れだったか?

応募者によってプロセスやタイミングは若干異なるが、<島村氏>の場合は:

◯2014年11月 応募登録
個人情報およびスポーツの競技・ボランティア経験の有無、希望の活動領域、会場をオンライン上で登録すると、リオ・ボランティアのポータルサイトにアクセスできるようになり、ポルトガル語その他のトレーニングが受けられるほか、Facebook上のリオ・ボランティアのグループへの参加が可能となった。
◯2015年1月 英語レベルテスト
20~30分でできるオンライン上のテストで、文法・語彙、リスニング、リーディングについて10問ずつの設問に選択式で回答。
◯2015年8月 オンライン面接
ボランティアチームのコーディネーター1名が応募者7-8名に対して同時にインタビューを行った。自己紹介、応募理由をそれぞれが述べ、リオに関する映像を見せられた後、「競技場に必要なアイテムを3つあげなさい」というテーマで応募者の間だけでディスカッションを行うように指示があった。面接全体の所要時間は1時間。
◯2015年11月 オンライン対話
この段階ではまだ採用通知は来ていなかったが、同じ活動領域に決まったボランティア4-5名と一緒に、現場での具体的な役割について説明を聞き、質問をする機会が与えられた。
◯2015年12月 採用通知、招待状
ボランティアチームの一員に選ばれた旨の"おめでとう"メールを受信した後、活動領域・担当会場・役割が記載されたメールが届いた。ワークシフトは4月に送られてくる予定だったが、5月中旬になっても届いていない。

オンライン面接のディスカッションのテーマはどのような内容だったか?

  • -応募者8名の間で「五輪に必要なものを3つあげなさい」というテーマで、6分間ディスカッションをするように言われた。誰がどのように話をまとめて発表するかはオンライン上のその場で決める。<竹澤氏>
  • -シスコ社のWebExというビデオ会議のシステムを使用しており、インターネット環境が悪くて途中でオフラインになってしまう人が出たりしたため、3-4名という少人数でフレンドリーな雰囲気の中、「オリンピックのボランティアとして大事なこと」というテーマでディスカッションを行った。4年前のロンドンの時は、地元のためオンラインではなく1対1の対面で面接が行われた。未来のことは聞かず、今までやってきたことを問われ、わざと嫌な質問、怒らせるような質問をして、本番に強いかどうかを試された。ソチの面接では、ボランティアコーディネーターがカナダ人だったので良かったが、リオでは英語のネイティブではなかったため、聞き取りにくいという差はあった。<西川氏>

オンライン研修の内容はどのようなものだったか?

選考時に英語力は試されているため、トレーニングのコミュニケーションは全て英語。時々ポルトガル語のみの表示で翻訳機が必要なことがある。外国語としての英語とポルトガル語のオンラインでの語学トレーニングは12か月のコースになっていて好きな時に自由に受けることができるが、決められた期日までに終わらせなければならない、必修のオンライントレーニングは以下の三つ。

◯The Rio 2016 Olympic and Paralympic Games
オリンピック・パラリンピックの歴史および競技とその精神を伝える内容
◯Service Excellence
ボランティアとしての行動指針を確認していく。仕事のシフトに入っていない時にゲストに何かを尋ねられたらどう行動するか、といった基本的なルールを質問に答えながら教育するもの
◯Diversity and Inclusion
車イスの人の誘導の仕方や目の不自由の人への対応など、障害者への接遇や多様なバックグラウンドのゲストの受け入れの仕方についてかなり入念に指導

ボランティアとしてしなくてはならないこと、知っておくべきことについて、オンライントレーニングを通じて教育する仕組みになっている。スケジュールはかなりラフな印象で、招待状その他の通知は常に待たされているという状況。既に現地ではユニフォームの受け渡しが始まっているが、海外ボランティアは直前の研修を受ける際に専用のユニフォームを渡される。会場で着用できるのはユニフォームのみで、スポンサー以外の会社のロゴが入ったものを身に着けてはいけない、活動中はスマホを使ってはいけない等、オリンピック・パラリンピックのボランティアとしての基礎知識を理解してからリオ入りするようになっている。<竹澤氏>

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