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2022-03-28

ラグビーリーグワン初の公式ボランティア組織
「Revs Crew」の挑戦

静岡ブルーレヴズ Revs Crewさん

【お話を伺った人】
静岡ブルーレヴズ株式会社
アシスタントゼネラルマネジャー/Revs Crew運営事務局
佐藤洋平さん

静岡ブルーレヴズ ボランティア組織 Revs Crew
ボランティア
菊池未樹さん

静岡ブルーレヴズを支える、「Revs Crew(レヴズクルー)」立ち上げの理由とは?

2019年ラグビーW杯のボランティア熱をつなぎたい

静岡ブルーレヴズは2021年、ラグビー新リーグ発足に伴い、ヤマハ発動機ジュビロを前身として設立されました。私も縁あって運営に加わることになり、ホームゲームの試合運営を支えるレヴズクルーの企画や立ち上げに関わり、トレーニングなども担当しています。

私には2019年のラグビーワールドカップ(W杯)で、1万数千人が活動したボランティア運営を担った経験があります。ボランティアには大会を盛り上げるパワーがあり、大きな付加価値を生み出すことを実感し、「これを打ち上げ花火で終わらせてはもったいない。これからの日本のラグビー界やスポーツ界、ボランティア界へとつなぎ、根づかせていきたい」と強く思っていました。

また、静岡ブルーレヴズ代表取締役社長の山谷拓志も、プロバスケットボールチームの経営経験からボランティアが会場に与える影響力などをよく理解しており、レヴズクルー創設の大きな一歩となりました。

さらに、静岡県も協力的でした。2019年ラグビーW杯と東京2020大会を連続して開催し、「この動きをつなげていかねば」というお考えを自治体としてもともと強くお持ちだったこともあり、情報の連携やメンバーの募集などレヴズクルーの運営を後押ししてくださっています。

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写真:2019年ラグビーW杯ボランティアの活躍は、国内外のメディアでも取り上げられ話題となった

レヴズクルーの活動目標や大切にしていることを教えてください。

日本一のスペクテイター・サービスを実現したい

ブルーレヴズのチームミッションは、「革新と情熱で、心躍る最高の感動をつくりだす」です。その心躍る感動を生み出す原動力となりたい、そんな思いからボランティア組織レヴズクルーは設立されました。

目標には、「静岡から世界を魅了する日本一のスペクテイター・サービスを実現する」を掲げ、お客さまと接する場面でレヴズクルーに活動いただき、そこで付加価値を生み出したいと思っています。

レヴズクルーの活動で大切にしていることは次の4つです。「REVS」の各アルファベッドにかけていて、まず、「R」は「リアクション」。お客さまのニーズを感じとったら、迷わず働きかけること。たとえば、何か物を落とされたときに、すかさず拾ってあげるといった行動です。

「E」は「エンジョイ」。レヴズクルー自身がボランティア活動を楽しむことができると、その楽しさ、前向きなパワーはお客様に必ず伝わると考えています。「V」は「ボランティア精神」で、ボランティア3原則の一つ、「公益性・公共性」です。つまり、活動の基本は自分のためでなく観客のためで、相手目線に立って行動します。

これら3つはW杯でも同様な内容を伝えていましたが、もう一つ、レヴズクルーとして追加したのが、「S」の「シェア」です。単発のW杯と異なり、レヴズクルーの活動は数カ月間に複数回あり、さらに来年、再来年へと継続していくものです。すると、メンバー同士が顔見知りになり、仲良くなっていきます。これは良い側面ではありますが、ともすると、久しぶりに活動する人や新たに加わった人には「なんだか輪に入りにくいな」と居心地の悪い雰囲気になってしまうおそれがあります。

そこで、この「シェア」という観点が大切になってくると考えます。つまり、仲良し同士で固まるのでなく、経験や活動のシェアという意識をもって「皆でやる」こと、W杯時にはなかった「チーム」という視点です。もしかしたら、4つのなかで一番強調しているポイントかもしれません。

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写真:2019年ラグビーW杯の経験をもとにRevs Crewを立ち上げた佐藤洋平さん

活動初年度ですが、これまでの活動の内容や手ごたえ、周囲の反応は?

現場の意見を活動の改善に活かすサイクルが確立

現在の登録メンバーは約250人。1回の開催で50人ほどに参加してもらっていますが、活動内容として最初からレヴズクルーが「やること」と「やらないこと」を明確にしています。

今季はこれまでに昨年末のプレシーズンマッチと公式戦2回の計3回活動しましたが、レヴズクルーの活動はスタジアム外の広場でのイベント・記念撮影の補助、またはゲート付近でのプログラムなどの配布やチケット確認などがメインです。逆に、検温や荷物チェックなど、あとで責任問題が発生しかねない業務は有償スタッフが行っています。

私自身が今、感じている課題としては、レヴズクルーの方がもつパワーやエネルギーを最大限に引き出す方法です。こちらの準備や経験の不足が要因ですが、まだ各自の経験や能力に助けられていると痛感しています。W杯のテンションや特別な雰囲気に引き上げるにはどうしたらよいのか。もっとできる、もっとやらなければという思いがあります。

一方で、お客さまから、「いろいろやってくれて助かった」「ここまでやってくれるとは」などレヴズクルーに対するポジティブなコメントも届いています。社内でも、レヴズクルーが試合運営に重要な存在だという事実が認知され、浸透もしてきていると感じています。

今はレヴズクルーの声を聴くことを大切に、毎回、参加者にアンケートを行って次の活動に生かしています。たとえば、入場者の少ないゲート担当者から、「つまらない」「必要なのか」といった意見が出たので、次の開催ではそのゲートは使わず、人員を他に回すようにしました。

ブルーレヴズではボランティア活動の重要性が認知されているので、意見に対するノイズはなく、運営の改善に活かすというサイクルが確立しています。

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写真:登録者の中には、2019年ラグビーW杯や東京2020大会のボランティア経験者も多い

レヴズクルーの今後のビジョンを教えてください。

モデルケースになり、各地へ伝播・普及させたい

初年度である今季は、レヴズクルーの方に事故なく楽しく活動していただくことを第一の目標に置いています。

来季以降はレヴズクルーそれぞれが持つポテンシャルを最大限生かせるよう、事前のトレーニングや当日の活動の設計、指示命令系統など運営側のブラッシュアップが必要だと考えています。また、コロナの状況次第ではありますが、活動内容を拡大していきたいと思っています。

数年先へのビジョンとしては、ブルーレヴズが掲げる「静岡に根付いたチーム」という目標を体現する意味で、自治体や県協会などと連携を強めていきたいです。たとえば、ブルーレヴズのホストゲームに限定せず、地域の取り組みやエコパスタジアムでの日本代表戦を遠征してサポートするなど、レヴズクルーが活動するフィールドも広げていきたいです。

レヴズクルーのこうした活動がモデルケースとして定着していけば、「うちのチームでもボランティアを組織したい」「これはどうしたらいい?」といった問い合わせも入ってくると思います。情報や経験をしっかりフィードバックし各地に伝播させていくことで、将来的にはW杯開催12都市でボランティアとして活躍いただいた皆さんが、それぞれの町で活動を継続している。そんなビジョンを描いています。

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写真:観客にノベルティグッズを配布をするボランティア

レヴズクルーに応募したきっかけや実際に活動されての感想は?

レヴズクルー 菊池未樹さん

ボランティアを始めたのは東京マラソンを観戦して、楽しそうに活動している人たちがボランティアだと知り、「私もあの輪に入りたい」と思ったのがきっかけです。2014年頃から活動を始めましたが、ヘトヘトになっても頑張るランナーさんたちのお役に立てることに感動してはまり、それ以来、さまざまな活動に参加しています。

ラグビーは私自身が強豪校の出身でもあり、以前から観戦が冬の楽しみとなっていました。2019年のW杯は抽選で落選しボランティアはできませんでしたが、せめて観戦しようと多くの会場に足を運びました。なかでも、静岡のエコパスタジアムのボランティアさんの雰囲気がとてもよかった記憶があります。その後、ブルーレヴズがリーグワンのチームで初めて公式ボランティアを立ち上げると聞いてW杯での記憶を思い出し、私も静岡のラグビーの仲間に入りたいと思って登録しました。

今季は3回とも参加し、スタンドでの座席案内や試合後のお見送りなどを担当しましたが、どの担当でも、笑顔で接すれば笑顔が返ってくるので気持ちがいいです。お客さまと、「また来るね」といった会話のキャッチボールもできたりして、会場を盛り上げる一員になれているなと感じています。

また、私は東京在住なので毎回静岡まで通っていますが、地元住民でない私でも他のボランティアの皆さんが温かく受け入れてくれます。また、初めての人でも参加しやすい雰囲気があるのはレヴズクルーの特長だと感じています。

これはたぶん、佐藤さんがレヴズクルーに対して活動前に必ず、コンセプトをしっかり話し、「ボランティアの役割は観客対応」に絞られていて、「スタジアムに来ることが楽しいと思えるように会場の雰囲気づくりをしてほしい」と伝えているからだと思います。

私たちの役割は重要なんだと感じるし、私たち自身も大事にされているなと感じます。初参加の人はもちろん、私も毎回感動して、「よし頑張ろう」とマインドセットできます。

レヴズクルーである私の最大の目標は、お客さまに笑顔で接して満足いただき、それがリピートにつながること。その延長線上でスタジアムを満員にし、その中でブルーレヴズにプレーしてもらうことです!

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写真:入場時の観客案内をする菊池未樹さん

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