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2022-03-08

「ニューノーマル時代」のニーズに合致。
「アフター2020」をけん引する
斬新なボランティア団体

オンボラ・コミ net.さん

写真
左上:澤内 隆さん(JSVN講師)
右上:市川浩二さん(JSVNスポーツボランティア・上級リーダー)
左下:川村徹夫さん(JSVNスポーツボランティア・上級リーダー)
右下:青木克樹さん(JSVNスポーツボランティア・上級リーダー)

オンボラ・コミnet.とは?

偶然でなく必然から誕生。重視するのは「共有力」

市川: 正式名称はオンライン・ボランティア・コミュニケーション・ネットワークで、今は略称の「オンボラ・コミnet.」を多用しています。名前の通り、SNS(会員向け交流サイト)のFacebook(フェイスブック)を拠点とするボランティアグループで、2020年7月から活動しています。

設立のきっかけは、オンライン上でボランティアに関する情報を共有しながらコミュニケーションを深め、1年後に延期された東京2020大会でのリアルな活動に備えることを目的に、私(市川浩二さん)と澤内隆さん、青木克樹さん、神野幹也さん(インタビュー不参加)の4人で立ち上げました。正式な設立日は東京2020大会開幕のちょうど1年前にあたる2020年7月24日です。

背景にあったのは、東京2020大会では約8万人のボランティアが活動予定だったにもかかわらず、公式の事前研修会は数回しかなく、「もう少し交流や大会前の研鑽の場がほしい」という声でした。自主的に勉強会を開くことにしましたが、コロナ下だったためオンラインで実施したことも、オンボラ・コミnet.設立につながりました。たとえば、赤十字に勤務している私は、救急救命法講習をオンラインで実施しました。

澤内:市川さんの救命救急法講習は延べ1万人以上が受講しました。そうした実績もあり、オンボラ・コミnet.は、「偶然でなく必然」でできあがりました。新型コロナウイルスの感染拡大も大きなきっかけですね。私は東京2020大会組織員会が主催したボランティアの共通研修で講師を務めていましたが、途中からオンライン開催となったことで、リアルな交流会を求める声も大きかったです。実は自主的にリアルなイベントも数回行っていますが、多くのボランティアが何らかのつながりを求めていたのだと思います。

市川:そうですね。リアルでのイベントの積み重ねがオンラインに継承された部分も大きく、コロナ下の新しい社会に対応した団体と言えるでしょう。

現在のFacebookグループ登録者は296名(2022年3月7日現在)です。東京2020大会がきっかけでしたが、閉幕後にも増えつづけ、北京冬季オリンピックの開幕にも後押しされているようです。メンバーの9割は東京2020大会のボランティアや他のスポーツボランティア経験者などで、年齢層も幅広いようです。

ページの閲覧はどなたでも可能ですが、情報がしっかりと届き活用できる「共有力」を重視していることから、登録者はメンバーの知人などに限っています。
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写真:オンボラ・コミ net.のFacebook ぺージ

オンボラ・コミnet.の特徴や手ごたえは?

フラットな共同代表制とクオリティの高い情報の共有

市川:活動の目的はコロナ禍でボランティア活動の機会が少ないなか、次の活動へのモチベーションをつなげることで、オンラインによる情報や時間の共有が特徴です。活動内容としては大きくは3つで、まずは情報発信や活動のマッチングという「共有」と、自己実現やメンバーが主催する団体への支援なども含んだ「参加」、そして、コミュニケーション機会を創出する「企画」です。

運営の特徴は「共同代表制」で、上下ではなく横の関係を基本とし、各代表が同列で運営しています。共同代表の一人ひとりが主体的に関わることでグループへの関わりを強くしたいという狙いからで、共同代表は設立メンバー4人に加え、2022年2月現在までに14人に増えています。個々に豊富なボランティア活動経験があり、それぞれ基盤となる他団体に所属し、個人でも活発に取り組んでいるなど、「あの人が参加している活動だから間違いない」といった信頼度の高い「インフルエンサー的な人たち」が共同代表となっています。運営はフラットですが、JSVNの講師である澤内さんに主幹をお願いしています。

澤内:共同代表それぞれが、「質の高い電波塔」みたいな人ばかりです。よりよい情報発信のために、今後も20本、30本と増やしていきたいと思っています。ネット時代の今、情報はあふれていますが、オンボラ・コミnet.が発信する情報は、各代表が主要なイベントや大会のボランティア経験者や関係者だったりするため、「こんな体験をした」「課題をこう解決した」など、エビデンスのある一次情報です。質が高くフレッシュな情報ばかりで、そこに魅力があります。
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写真:今回お話を聞いた共同代表の4名(写真左上:澤内隆さん、右上:市川浩二さん、左下:川村徹夫さん、右下:青木克樹さん)

なぜ東京2020大会閉幕後も活動を続けているのですか?

オンラインでもリアルでも、ボランティア同士をつなげる場になろう

市川:東京2020大会前の活動実績としては大会ボランティア向けに、「東京の魅力を伝える動画の配信」や「オンラインでの東京2020大会競技会場見学ツアー」などがあります。閉幕後は、コロナ禍でもボランティア同士のつながりを維持しようと、リアルな「スポボラの集い」を実施しました。東京タワーを階段で昇ることをメインにした交流イベントで、昨年9月と10月、そして今年1月の3回行い、大勢の参加者で盛り上がりました。その後も、ビーチクリーンや北京冬季オリパラ関連の講座などを行いましたが、ニーズの高さを実感しています。

澤内:オンボラ・コミnet.の設立目的は情報共有を基本に、その情報に共感し、さらに共創へと広げていくことです。まだ、試行錯誤している「ホワイトオーシャン」の中ではありますが、設立から約2年が経ち第2段階に入ったオンボラ・コミnet.は各メンバーにとって、家庭、職場(または活動場所)につづく、心身へのウエルネス・サードプレイス的な機能を果たしていると感じています。

川村:私は9月に行われた「スポボラの集い」に、運営ボランティアでなく参加者の一人として参加しました。東京タワーに階段で昇ったのは初めてでしたが、やってみると楽しかったし、展望台でのイベントも勉強になりました。なにより、懐かしい仲間たちとの交流はもちろん、めったにできない経験のなかで新たなつながりができ、一般には流通していない旬な情報を受信できたところにも魅力を感じました。このイベント後に、共同代表としてオンボラ・コミnet.加入を決めました。
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写真:2022年1月3日に東京タワーで開催した「第3回オンボラ・コミnet. スポボラの集い」

コロナ禍のニーズをとらえた画期的な団体、今後の活動は?

「ボランティアしたい」という人の思いやニーズに応える存在に

市川:東京2020大会閉幕から1年で、どれだけ横のつながりを広げられるかが重要です。他のボランティア団体との協働も進めながら、オンボラ・コミnet.チームとしてボランティア参加なども進めていきたいです。また、ボランティア活動をしたいと思う人が集まるだけでも意義があると思っています。「スポボラの集い」のような交流会は活動へのきっかけ作りやマッチング機会にもなります。第4弾として、4月17日には「東京2020大会の競技会場を海から見よう」というクルージングイベントなど、楽しみの要素も入れながら、ボランティア活動への個々の意欲を、いい形で保ちつないでいければと思います。

澤内:私は地理・歴史の教員なので、スポボラ・ツーリズムも進めていきたいです。スポーツボランティアを通して地域を理解し、地球を理解する。東京2020大会のレガシーとしてはまず、パラリンピックのマラソンコースをたどりながら再開発された東京の変貌などを学ぶバスツアーを企画しています。

青木:設立メンバーに加わったのは、東京2020大会後もつながれたらと思ったのがきっかけです。大会閉幕後、コロナ禍も明けてリアルな活動ができるようになったらどうなるかと思っていましたが、長引くコロナ禍でオンボラ・コミnet.はむしろ拡大し、存在感をより高めていると感じています。私自身は今後、パラスポーツにもっと関わっていきたいです。東京パラリンピックでのボランティアで、「選手は本当にアスリートだな」と強く感じましたが、オリンピック競技に比べると、ボランティアは集まりにくいのが現状です。今は自社のボッチャ部にも入部し、自ら体験会も開いています。プレーして楽しいという気持ちが、ボランティア活動への意欲にもつながればと思って活動しています。

川村:私はそもそも、人の役に立てるようにとボランティアを始めましたが、やってみると、こんなに自己成長につながる機会は他にないと感じて、どんどんのめり込みました。オンボラ・コミnet.とはコロナ禍でリアルな活動機会がなくなり、「何かしたい、しなければ」と思っていたときに出会いました。フラットな関係性で情報共有することに共感し、共同代表にもなりました。今の時代に即した団体ですし、東京2020大会も終わり、リアルな活動が減っている今こそ、ボランティア活動継続の起爆剤になっていると感じています。
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写真:「第3回オンボラ・コミnet. スポボラの集い」参加者 集合写真

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