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平昌での24日間で感化された
世界の“現場力”

玉置 志帆さん

Tamaki Shiho

[職業] 会社員

平昌オリンピック・パラリンピックボランティア経験者

INTERVIEW 01 スポーツボランティアを始めたきっかけを教えてください

アメリカでボランティアを経験
「真のボランティア」の精神を学んだ

父親の仕事の都合でフランスに生まれ、中学時代は日本、そして高校時代はハワイで過ごしました。ハワイに住んでいた頃は、ホノルルマラソンのボランティアを経験しました。そして社会人になってから、平昌オリンピックにボランティアとして参加しました。会社の「スポーツボランティア休暇制度」を利用し、有休なども合わせて24日間を平昌で過ごしました。
アメリカでは“ボランティア”が当たり前のようにあり、「児童養護施設で子供と遊ぶこと」、「公園の清掃」、「地域のゴミ拾い」など、日々行ってきました。学校、地域活動、部活動の中でも、1カ月に1回はボランティア活動があります。アメリカでのボランティアは「誰かのために役に立ちたい」が先に立つので、見返りを求めない“真のボランティア精神”を学べたと思います。

INTERVIEW 02 平昌でのボランティアで何を感じましたか

ポジティブに振る舞う強さ
世界の“現場力”に感化された

フィンランドから来た女性との出会いが印象に残っています。彼女は通訳担当のボランティアとして来ていたのですが、当時の北朝鮮情勢など政治的な事情から、最終的にボランティアは通訳が出来ないことになってしまいました。結局彼女は、極寒の屋外での車の案内というもっとも過酷な担当になったのですが、彼女はめげることもなく、むしろすごくポジティブで、「フィンランド人だから寒いのは平気なの。だからこれは天職かもしれないわ」と言って楽しそうに活動していました。さらに「フィンランドではこんなにたくさんの種類の車を見ることはないし、いろんな国の選手やお客さんにも会えるからすごく楽しい」と言うのです。とても素敵な考え方ですよね。世界各国から人が集まりますので、中には首を傾げるような行動をとってしまう人もいました。私自身これからも世界中で仕事をしていくのなら、彼女のようにどんな困難でも前向きに対応出来るようにならないといけないなと思いました。平昌での経験を通じて、とても視野が広がりましたね。

INTERVIEW 03 平昌での24日間。何を感じましたか

一流のアスリートは
周囲への気配りが半端ない

平昌に行って気づいたのは、ひとつの競技を運営していく中には、たくさんのスタッフや関係者がいて、メディアの方や、さらにはお客さんがいるということ。大勢の人が団結して、ひとつの試合を動かしているんですよね。テレビでオリンピックを観ていても、アスリートの姿しか映りませんから、周りの環境には気づきにくいですよね。
私はフィギュアスケートが行われる「アイスアリーナ」を担当したのですが、会場は羽生結弦選手のファンが9割近く。競技後は大歓声となり、“くまのプーさん”のぬいぐるみや花束などがスケートリンクにたくさん投げ込まれるなど、本当に大変な人気でしたね。羽生選手の地元・仙台での凱旋パレードには10万人以上のファンが集まったと聞きましたが、そこで働いたスタッフやボランティア、警備員の方々も大変だったろうなと思います。
ボランティアの休日に渡部暁斗選手の銀メダル獲得の瞬間と表彰式を目の前で見ることができました。また、柔道の野村忠宏さんやマラソンの高橋尚子さんといった金メダリストの方々にお会いすることができました。やはり一流の選手は、スタッフやコーチだけでなく、ファンの方々も含めた周囲にいる人のことまで気遣いできる立派な人が多いなと、アスリートの世界をほんの少し垣間見ることが出来ました。
このように、普段実際になかなか見られないようなアスリートの競技中の真剣な顔と、さらに競技をしていない普段の顔の両方を見ることができるのもボランティアの特権ですよね。

INTERVIEW 04 2020年東京大会でアピールしたいこと、そしてボランティアをやろうという人たちにメッセージを

まずは無心でその世界に飛び込んで欲しい
その経験が自分の宝になる

「2020年東京大会」で何がアピールできるのか、平昌に行って以来、よく考えるようになりました。世界の人からみると、日本はアニメやゲームなどが有名かもしれませんが、それだけじゃなくて何かプラスアルファの魅力を発信できたらいいなと思っています。
平昌に行く前は、ボランティアで自分が何かを“得る”ということよりは、みんなの手助けをして“与える”ことで喜びを感じるために行くと思っていました。でも実際に現場に行ってみると、新たな気づきや素敵な出会いがあり、“得る”ものが多くて、とても視野が広がりました。24日間は終わってみればあっという間でした。オリンピックのボランティアを経験して言えることは、何かを期待して行うのではなくて、一度その場に飛び込んで体験してみると素晴らしい経験になって自分に返ってくるということ。そこに尽きると思います。

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