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2020-12-02

スポーツボランティアが競技の未来を切り開く

北野 綾子さん

KITANO AYAKO

[所属] 公益社団法人日本チアリーディング協会

新型コロナウイルスが猛威を振るう現在、さまざまな場所で新しい生活様式が求められています。それはスポーツにおいても例外ではありませんが、数々の制限や制約が設けられる今だからこそ、ボランティアの力が必要とされる場面は多くあります。これからのボランティアの在り方を考えるきっかけとなるように、参加するすべての人々の安全と安心を確保しながら活動する団体を紹介します。

新しい生活様式に即したボランティア活動
  ―コロナ禍の今、求められること―
#1【公益財団法人滋賀レイクスターズ】
#2【公益社団法人日本チアリーディング協会】
#3【一般社団法人 琉球スポーツサポート】

JSVNに協力を仰いだ経緯は?

ベテランボランティアがもたらしたポジティブな反応

私は日本チアリーディング協会で大会運営の全体を統括する役割を担っており、その一環としてボランティアの集約や役割の振り分け、当日の案内などを行っています。

例年であれば、ボランティアは主に加盟団体の顧問やコーチなどの関係者や、団体に所属する大学や高校の選手に協力していただいていました。しかし今年は新型コロナウイルスの影響で、学生ボランティアの募集を行いませんでした。また、休校している大学も多く、大学生の動員も難しい状況でした。そこで、初めての試みとして、日本スポーツボランティアネットワーク(JSVN)に協力をいただき、一般ボランティアの募集を行うことになりました。

これまで、大会ボランティアは10代や20代の学生が多かったのですが、新しく参加いただいた方のなかには70歳を超える人もおり、年齢層が非常に多様になった印象を受けました。さまざまな場所でボランティア活動を経験している人も多く、各部署の担当者からは、「お客様への対応や声かけが素晴らしかった」「ボランティアの方から活動方法について提案してもらうこともあり、とても活気があった」などのポジティブな報告を受けました。
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写真:JAPAN CUP2020チアリーディング日本選手権大会 受付準備の様子

ボランティア運営として配慮したことは?

競技未経験者でも活動できる場所がある

一般ボランティアの方のなかには、これまで多くの場所で活躍されていた人も多くいましたが、チアリーディング競技との接点がない人も多々いらっしゃったと思います。大会の進行など、部署によっては競技を知っていなければ活動が難しい部署もあります。そのため、ボランティアの募集は受付や会場案内など、ルールを知らなくても対応できる部署のみ行いました。

そのような役割は、他競技でも関係者が動員されていることが見受けられます。事前にそれらの活動をこなしている人もおり、培った経験を生かしていただき、スムーズに大会運営を行うことができたと感じます。

大会後にはボランティアの方にアンケートをお願いし、フィードバックをいただきました。「競技の魅力を感じられた」「観客のマナーがよかった」などの感想のほかに、以前にチアリーディングを行っていたという人もおり、そのようなつながりが生まれたという点でも得られるものは大きかったと思います。
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写真:JAPAN CUP2020チアリーディング日本選手権大会 会場入場の様子

コロナ禍におけるボランティア活動の変化は?

縦横の連携がこれまで以上に重要となる

新型コロナウイルスの影響を受け、ボランティア活動自体もさまざまな変化を余儀なくされました。ボランティアの方には大会2週間前から毎日検温を行ってもらい、体調不良の場合には辞退をお願いしました。また、アルコール消毒液の設置やそれらの補充、複数日にわたる大会だったため、毎日の座席の消毒などはこれまでにはなかったものの、時間や人員を費やさざるを得ない部分でした。

拘束時間や活動が増える一方、ボランティア人数はこれまでと変更はありませんでした。限られたリソースで大会運営を行うための工夫として、各部署のリーダーに詳細なタイムスケジュールを事前連絡し、行ってほしいことを明確にしました。これまでであれば大会当日に対応できた部分でも、今大会においては事前にオンラインミーティングなどで打ち合わせしておき、「この作業は何時までに終わらせてほしい」「終わらなかったらほかの部署が手伝ってくれます」などと一連の流れを共有しておくことで、連携をとることができました。

コロナ禍におけるボランティア活動では、スムーズな指示の伝達がこれまで以上に必要になると感じました。新しくやらなければならないことは多くありますが、トップだけがそれをわかっていても意味はありません。まずは各部署のリーダーと連絡を取り、やるべきことを明確にすることを心がけました。また、各部署の連携も重要です。縦の連携だけではなく横の連携も忘れずに行ってそれぞれの役割を明らかにしておけば、いざというときに助け合いができるようになります。

大会運営者として、会場内で「1人の感染者も出さない」を合言葉に、ボランティア1人ひとりが高い意識をもって対応しました。選手やお客様はもちろん、私たち関係者やボランティアも感染を防ぐために、手洗い・うがいの徹底やフェイスシールドの配布、座席消毒時の手袋の着用などの感染対策は、主催者として最も責任を感じました。

そのような意識をもつことで、よりお客様の視点に立って大会運営を行うことができました。入場時と退場時の導線を設けたり、会場を案内するための貼り紙の数を増やしたり、その貼り紙を大きくして見えやすくしたりなどは、新しく行った取り組みです。また、改めて会場を見直すことで深く知ることができ、運営に生かすことができました。
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写真:JAPAN CUP2020チアリーディング日本選手権大会 ボランティアミーティング

今後のボランティア活動の見通しは?

多様なボランティアが化学反応を生む

今回、初めてJSVNに協力いただき、一般ボランティアの方のもつ力を感じることができました。コロナ禍が収束し、学生の協力を得ることができるようになった後も、引き続き一般ボランティアの募集を継続していくことを考えています。競技を知る若い選手と、経験豊富なボランティアの方の力が融合することで、大会運営でよい化学反応が起こるように感じます。

多くの方にボランティアに参加いただくことが、競技の地域差をなくすことにもつながるのではないかと思います。人口の多い関東では比較的ボランティアへの応募が多くありますが、地域によっては協力を得ることが難しい場合もあります。

今後の日本のスポーツの発展を考えると、さまざまな地域で同じレベルの大会を行うことが理想だといえます。ボランティアを広く募集して多くの方に大会に携わっていただくことは、その大会だけではなく、競技の未来にとっても有益なことだと考えています。

公益社団法人日本チアリーディング協会Webサイト
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写真:JAPAN CUP2020チアリーディング日本選手権大会

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