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2020-11-25

ボランティアの可能性を広げビッグイベントを成功に導きたい

澤井 智也さん

SAWAI TOMOYA

[所属] 公益財団法人滋賀レイクスターズ

新型コロナウイルスが猛威を振るう現在、さまざまな場所で新しい生活様式が求められています。それはスポーツにおいても例外ではありませんが、数々の制限や制約が設けられる今だからこそ、ボランティアの力が必要とされる場面は多くあります。これからのボランティアの在り方を考えるきっかけとなるように、参加するすべての人々の安全と安心を確保しながら活動する団体を紹介します。

新しい生活様式に即したボランティア活動
  ―コロナ禍の今、求められること―
#1【公益財団法人滋賀レイクスターズ】
#2【公益社団法人日本チアリーディング協会】
#3【一般社団法人 琉球スポーツサポート】

コロナ禍での活動状況は?

イベントやセミナーを開催しニーズに応える

当団体では、滋賀県から「スポーツボランティア支援事業」を受託し、県内で活動するボランティアの募集や養成、イベント告知などを行っています。

今年は新型コロナウイルスの国内感染が増加し始めた春先から、例年であればボランティア募集を行っている団体の大会が軒並み中止となりました。一時はボランティアの方が参加できる大会が全くない状況だったのですが、8月頃から当団体の自主イベントでボランティアの募集を再開し、徐々に活動の場所は増えています。そのほかにも、プロ野球の独立リーグであるBCリーグの試合や、自転車ロード・レース大会などでボランティア募集が行われています。

当団体が主催する活動の一例として、4~6歳の未就学児を対象に、専門家の指導の下で遊びながら運動を楽しんでもらい、運動・スポーツを好きになってもらうことを目的とした「楽しい運動遊び教室」を開催しています。ボランティアの方には、私たちと一緒に子どもたちの補助や準備、片付けなどを手伝っていただいています。

活動の意欲はあっても実践できる場がない期間が続いたため、ボランティアに参加いただく人のなかには、「せっかくやる気があるのだから何かしら活動したい」という人もいます。当団体でもそのような要望に応えるため、7月には大塚製薬株式会社と連携し、複数回のオンラインセミナーを受講することで熱中症対策アドバイザーの資格が得られる「『熱中症対策アドバイザー』養成講座」を開講しました。50人の定員がすぐに埋まるなど好評で、ボランティアの方々のニーズに応えることができたのではないかと思います。

東京オリンピックの聖火リレーボランティアを募集したこともあり、当団体に登録いただいている方の数はこれまで以上に増加しています。当団体としては、登録者の皆さまにさらにスポーツボランティアについて興味をもっていただき、各イベントへの参加率を高めていきたいと考えています。

その後押しとして、参加者へのインセンティブとしてオリジナルグッズをお渡ししたり、メールマガジンで定期的にイベント告知を行ったりしています。コロナ禍でスポーツイベントの実施数が減少してはいますが、そのなかでできることに取り組んでいくつもりです。
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写真:公益財団法人滋賀レイクスターズが協力する小学生陸上大会。運営にはボランティアが参加している。

プロスポーツにおけるボランティア運営のポイントは?

事前のシミュレーションで新たな環境づくりに成功

当団体のボランティアが多く参加する活動場所の1つに、国内男子プロバスケットボールリーグ「Bリーグ」に所属する滋賀レイクスターズがあります。Bリーグは10月に開幕しましたが、参加者の人数は昨年と大きな変化はなく、ボランティア運営も順調にできていると感じます。

新型コロナウイルスの影響を受け、ボランティア活動も変化を余儀なくされました。参加者には受付時の検温を義務化し、マスク着用必須で参加いただいています。また、入場口などでお客様との接触がある方々には、フェイスシールドを着用いただいています。

ボランティアだけではなく、お客様の感染症対策も重点的に行っています。入場口にはBリーグから提供されたサーモグラフィーを設置し、来場者の体温測定を行っています。消毒作業も同時に行っており、入場時の役割が増加したため、ボランティアの人員も多く割くようになりました。

その半面、観客数が50%に制限されていることで座席誘導は少なくなり、感染リスクがあるためにゴミの処理は主に私たちが行っています。チームによって状況は異なるかもしれませんが、私たちの感覚としては、ボランティアの全体的な作業量はさほど変わっていない印象を受けます。

ただ、業務内容やそれぞれの場所に配置する人数が例年とは大きく異なるため、活動内容を改めて見直した部分もありました。例えば、Bリーグから通達されたガイドラインに従って、導線を新たに設置しました。選手とお客様が接触しないようにしなければならなかったため、開幕前から何度もシミュレーションを重ねながら、安心して観戦できる環境づくりを心がけました。試行錯誤しながらではありますが、比較的早い段階でベストな解決策を見つけられたのではないかと思います。
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写真:Bリーグ滋賀レイクスターズ入場口で活動するボランティア

運営の参考になったものは?

情報交換会がよい情報収集の機会に

Bリーグ開幕前には、日本スポーツボランティアネットワーク(JSVN)がオンラインで開催した「JSVN会員_プロスポーツ関連団体 情報交換会」に参加し、同じBリーグの横浜ビー・コルセアーズやプロ野球の千葉ロッテマリーンズ、Jリーグの川崎フロンターレの担当者と、リーグ開幕後のボランティア運営について話し合う機会がありました。

4月に行われた第1回時点では各チームとも活動を休止していましたが、5月の第2回では活動を再開しているところもあり、「コロナ禍でもある程度はスムーズにボランティア活動ができている」と聞いたことで、不安が緩和されました。また、他団体で行われている運営方法を知ることができたという点でも、非常に有意義なものとなりました。

ボランティア運営者が一堂に会して情報を交換する機会は、これまでほとんどありませんでした。同じ競技の横浜ビー・コルセアーズはもちろん、他競技からも学ぶことは多く、互いに情報を共有することでよりよいボランティア運営をしていけるのではないかと考えています。

《JSVN情報交換会 ー開催レポートー》
・第1回プロスポーツ関連団体 情報交換会 開催レポート
・第2回プロスポーツ関連団体 情報交換会 開催レポート
・第3回プロスポーツ関連団体 情報交換会 開催レポート
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写真:JSVN会員 プロスポーツ関連団体 情報交換会の様子

今後のボランティア活動で取り組みたいことは?

既存の活動範囲を拡張していきたい

コロナ禍は終息の気配を見せず、いつまで現在の状況が続くかは不透明です。ボランティアの方が学びと実践を行える場所を提供できるように、大会の企画段階からの参加や、機械の扱いが得意であれば試合の撮影を担当していただくなど、既存の活動範囲をさらに拡張することも考えています。

どのような役割であれ、運営に関わっていただくことで「参加してみたら楽しかった」と感じていただき、さらに次の活動へとつなげていくことができるかもしれません。各競技団体にボランティアの新たな役割を提案したり、全く新しいスポーツイベントを行ったりすることで、ボランティアの皆さまのもつポテンシャルをさらに発揮できる可能性があります。

昨年や一昨年はマナー研修やコミュニケーション研修などを開催していましたが、座学は敷居が高いと感じるのか、なかなか1歩目を踏み出せない方が多くいると感じました。そのため、ボランティア活動そのものを研修の1つとしてもよいのではないかと思っています。

大阪府や京都府、三重県などの近隣で開催される大会に当団体職員と数人のボランティアで参加し、実施研修のようにして学びの機会を設けることもアイデアの1つです。県外の活動に触れることで、ボランティアとしてはマンネリを防ぐことができますし、我々としても他団体とボランティア運営についての意見交換を行うこともできます。このように活動場所や活動内容を制限するのではなく、新たな視点に立って施策していきたいですね。

それぞれ当初の予定から延期はされていますが、2022年にはワールドマスターズゲームズ、2025年には滋賀国体というビッグスポーツイベントが控えています。それらの大会に向けて、ボランティアの可能性を広げるとともに、力を借りながら大会を成功に導いていきたいと考えています。

公益財団法人滋賀レイクスターズWebサイト
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写真:コミュニケーション研修の様子

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